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神々の闘いに遺産も散りゆく

 日本人の無宗教ぶりというのはいまさら僕がどうこうというほどでもないわけですが、他の国というのはどうなんでしょう? というわけで、今日はちょっとお堅いけど、アフガニスタンの話題を1つ。

 アフガニスタンというのは、国の大半をイスラム原理主義勢力のタリバンが支配しています。しかし、昔からイスラム教一色であったかというと、そうでもない。なにしろこの国にはバーミヤン(レストランではありません)の石窟群という世界的にも有名な大仏さんがあります。

 しかし、アラーの神を唯一の神として崇拝するイスラム教徒にとって、大仏なんて要りません。というわけで最近、タリバンの最高指導者が「仏像など全部壊してしまえ!」という主旨の布告を出した。んで、バーミヤンの身が危ない、ということになったわけです。遺産がなんぼのものだ、と。

 これを聞いた国連の教育科学文化機関(ユネスコ)は早速反論を展開。仏教国のスリランカの政府なども「壊さないでくれぇ!」と遺産の保護を求めています。それに対してタリバンの最高指導者は「イスラムの教義貫徹を最重視している」と突っぱねてしまいました。

 今後、バーミヤンの石窟群はどうなってしまうのか。ウォッチしてみたいところです。

 ところでこのニュースを伝えた共同通信の記事、添えられたAPの写真がちょっと気になります。大仏さんといっても日本の大仏さんとは違って、崖の壁面に立った格好で掘られています。それ以上に気になるのは、既に顔の部分が削られてしまっていて、手も足もぼこぼこに穴が開いています

 それもそのはず、記事を読み直すと「38メートルの立像は、タリバンの砲撃で頭の部分が1998年までに既に破壊されたことが専門家らの調査で明らかになっている」のだとか。日本だったらこんなことをしたら速攻で逮捕されそうなものだけど、お国が違えば事情も違う。顔を削られた石像が、実に哀れに見えるのでありました。