タイガー・ファンド、大衆のパワーに敗北
年度末にかけて有珠山が噴火し、年度始まって介護保険がスタート。正解では自由党の連立与党離脱問題が大詰めを迎えるなどで、それなりにニュース盛りだくさんの季節になりました。企業があちらこちらで合併して、法律もバンバン変わる。有珠山の噴火は仕方がないとしても、ちょっとぐらい時期をずらせば良いのに、と思ったのは僕だけでしょうか。
さて、そんなどさくさに紛れて、大手ヘッジファンドのタイガー・ファンドが持っている全てのファンドを精算することを決めました。そんなわけで、またしても「さらば」です。
ヘッジファンドというのは、ようするにお金を集めて高利回りで運用してくれる人達のことです。ただ、彼らは利益を上げるために、時に手荒いというか、激しい取引をするのです。円やアジア通過が割高だと思えば、怒濤のアジア通過売りをやってしまう。日本株が割安だと感じれば、怒濤の買いを入れる。そんなやり方でアジア通貨危機などをあおっておきながら、ちゃんと儲けてきたわけです。
読売新聞の記事には、そんな運用のプロも、個人投資家に負けたという主旨のことが書かれていました。つまり、タイガーファンドの人々はアメリカのネット関連株が過剰評価されていると感じて、全然買っていなかった。しかし、個人投資家がバンバン買いを入れるのですっかり取り残されてしまった。それで、これまでヘッジファンドの私募債を買ってくれた投資家達に利回りをつけて返していたお金が、もう儲けられなくなったという展開。
ちなみにヘッジファンドと言えば、市場ではあちこちで空売りを展開して批判を浴びたこともありました。しかしタイガー・ファンドの場合、緻密に独自の経済理論を組み立てて投資対象が割高か割安かを判断して、その上で「怒濤の取引」をしていたようです。つまり、投資のプロとしてはごく自然だったのかと。他のヘッジファンドではもっと悪質な空売りをやっているところもあるのだと。
そう考えると、律儀に経済理路を追求するのも考え物。要はネット株を買った群集の心理を見抜けなかったということでしょうか。しかしアメリカのネット株相場が本当に企業の実力を反映したものだったら……。単に先見性がなかったということになってしまう。ロシアの債務不履行で潰れてしまったヘッジファンドもあったことを考えると、投資はギャンブルなんだって、改めて思い知らされますね。