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有名人はつらいよ−−槙原敬之編

 覚醒剤取締法に違反したと言うことで、槙原敬之(30)が有罪判決が下った。この話題でメディアが割れた。今、僕の手元にある新聞三紙の見出しは以下の通り。

○毎日: 覚醒剤事件、槙原被告に有罪 〜 「多くの人の信頼裏切る」、東京地裁執行猶予

 これが一番厳しい。同じ覚醒剤所持でも、著名な歌手であるがゆえに多くの人の信頼を裏切った点を強調している。これが有名人のつらいところだ。

○読売: 槙原被告に猶予判決 〜 覚醒剤事件「犯行認めて反省」、東京地検

 これはやや同情的か。記事の見出しだけを見た読者は「槙原って偉いな、ちゃんと反省したんだな」という印象を受ける。

○日経: 槙原被告に有罪 〜覚醒剤事件、反省認め執行猶予、東京地裁判決

 毎日と読売の中間だ。有罪判決と執行猶予をバランス良く伝えている。ただし、味気ない。

 もっとも、記事の内容はどれも大きく違うことはない。ストレートニュースだから、淡々と判決内容が書き記されているだけだ。しかし見出し一つにメディアの姿勢が現れる。ちなみに一番厳しい見出しをつけた毎日新聞は、深々と頭を下げている写真を掲載。これでは顔が見えないと判断したのか、顔写真を別につけている。読売新聞の写真は槙原被告が「神妙な面もちで判決に望む」場面を掲載。日経はただなんとなく裁判所に入っていく槙原の顔。

 毎日新聞の紙面担当は槙原を嫌っていたのだろうか?あるいは、有名人が犯罪だなんて許せない!という「正義のジャーナリズム」の血が騒いだのか。読売新聞の紙面担当は、実は青春時代の辛いときに槙原の曲に励まされたという過去があったのだろうか。「有名歌手だって人間さ。時には間違いもあるさ」との想いがあったのだろうか。日経新聞はいまいち思い入れがなかったのが、あるいは、冷徹なジャーナリズムに徹したかったのか。

 各紙の思惑についていろいろと想像を張り巡らせてしまう報道であった。