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英雄の条件(2000)

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 イエメンで起きた米国大使館包囲事件で、大使らの救出に向かった米国軍のチルダー大佐が市民に向けて発砲した罪に問われるという物語。裁判でチルダー大佐を弁護するのは、かつてベトナム戦線でチルダーに命を救われたホッジ大佐。しかし、チルダーの反撃が実際に不可欠であったことを証明するのは困難を極める……。

 米国のプロパガンダ映画とも言えるのだが、裁判のシーンは臨場感があって楽しめる。米国の裁判はいつもこんなに劇場型なのだろうかと、やや疑問にも思うが……。ガイ・ピアースが演じる検察が、とてもいい。

 最後の最後に「それでひっくり返ったの?」という突っ込みをする人もいるようですが、僕としてはそれもありかと。つまり、事実が不足した状態で争われる裁判は、常に心証が大事。その点では納得がいくと思う。

 アメリカ嫌いな人は観ない方がいいかもしれません。

幸せのちから(2006)

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 ウィル・スミスとその息子、ジェイデン・スミスが出演。父が貧しい高卒のホームレスから大手証券会社に採用されるまでを描いた物語です。ルービックキューブが出てくるところからすると、80年代の前半が舞台なのでしょう。

 要は苦労に苦労を重ねて、最後に成功する、という話。子どもを連れたホームレスというのはあまりいないので、その点で貧乏の惨めさがよく伝わる。しかしまた、子どもがいたから頑張れた、とも言えるかもしれない。実際、主人公が子どもに諦めないよう諭しつつ、自分に言い聞かせているような場面もあった。

 クリス・ガードナーという実在する人物の体験をもとにしている。主人公がもともと数学の才能がある、というのがポイントかもしれません。良く言えば「心温まる話」だけど、悪く言えば「うまく行き過ぎ」な感じもするかな。今時の日本のワーキングプアはこのような作品をみて、どう感じるのだろうか。努力をすれば報われる、と思えるのだろうか。

 朝鮮戦争での壮絶な体験を持つ老人と、アメリカに移住したアジア系移民の交流を描いた作品。ギャングの一味にされそうなタオという少年を、主人公がツッケンドンに扱いながらも少しずつ育てていくという展開です。

 主演がクリント・イーストウッドとあって、頑固で不器用な老人の味がよく出ている。この主人公が子供や孫達に疎んじられるのも、なんだかリアルな雰囲気がある。アメリカに限らないよね、そういうの。

 移民がギャング化するという現実はおそらく日本でもあるのではないかと考えると、この作品が「アメリカの現実を描写している」と感心している場合ではないのかもしれない。この作品はコテコテの頑固老人と移民という組み合わせで手際よくストーリーを転がしていくわけだけど、そこに救いがある。だから見ていられるというか。

 現実はもっともっと乾いてしまっているのかもしれないと考えると、やりきれないものがありますな。

 主人公以外はほとんどが無名の役者。その割には演技がうまいと感じるのはなぜでしょう。脇役でも、ギャングの2人がメチャクチャいい感じです。